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アムゼルくんの世界 Die Welt des Amselchens 

真実は細部に宿る


小説創作の、また読解のさいのテオリーとして、「真実は細部に宿る」という言い方があります。つまり細部がよく描写されていれば、真実味がある、というわけです。

そしてそれは写真撮影をしていても感じることのひとつです。

しばらく休んでしまいましたが、今回は「無」についての考察の続きです。

なんとも名づけようのない「存在そのもの」あるいは「存在のゼロポイント」に、タオイストは、「無」あるいは「道(タオ)」という名をあたえました。

それはあくまで「仮の名」であって、その名によって限定されない「もの」である、という約束をたがえてはなりません。

『般若心経』では、それを「空」と名づけていますが、その「約束」は同様です。

しかし、その「存在のゼロポイント」は、この世界のどこか別のところ、あるいは超越したどこか、に「在る」のではなく、この現象世界の現象のひとつひとつに表出されている、というよりはそれらのひとつひとつが「すべて」「存在そのもの」の細部、すなわち「分節化」であって、つまり即、「存在そのもの」だったのです。

ゆえに、、「真実は細部に宿る」とは、小説作法だけ、あるいは写真撮影だけにいえることではなく、現象世界の出来事のすべてに共通の「真実」なのでした。


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by amselchen | 2008-08-16 05:36 | Tessar 2.8/50