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アムゼルくんの世界 Die Welt des Amselchens 

忘れかけていた古い夢


今から数えるともう三十年ほども前のことになります。そのころは山釣りに夢中でした。

山釣りとは、山に分け入っての、渓流あるいは湖での釣り、ということであって、他の特別な意味があるわけではありません。たとえば、「岡釣り」といったものとはまったく関係がありません、あしからず。

場所がらからご想像いただくとおり、釣りの対象は、マス類ということになります。

わたしが主に出かけていったのは上越の山々でした。

奥日光の中禅寺湖、湯ノ湖、丸沼、野反湖といった湖で、ルアーやフライという疑似餌で魚をだます、といってはなんですが、まあ遊んでいただいたわけです。

これがまた難行苦行でした。

なぜかといえば、天気です。晴れて空が気持ちよく晴れわたった午後、なぞという条件は、釣りにはまあ最悪といってよいでしょう。

そんな条件では、魚たちは深場にもぐりこんで疑似餌に食いつこうとはしません。

逆に、小雨の降る肌寒い夜明けや暮れ方、などというときこそ彼らは湖面にでてきて餌をあさるのですから、釣り師もそれにあわせて冷たい水に浸ってショットを繰り返すのです。

そしてだいたいが、丸坊主、という日々が続くのです。まさに釣り修行というにふさわしい、忍耐と体力が必要な「スポーツ」ではありました。

そんな昔のことをふと思い出させてくれた、ウルム近郊のある川の源流。

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イタリアからの帰路たちよった家内の遠い親戚の家の裏で、おもいがけず魚影の濃い澄んだ冷たい水がサラサラながれるのを目の当たりにして、そのころのあれやこれやが一気にわたしの脳裏に明滅してやみませんでした。

あれからもうたくさんの水が橋の下を流れ去って、わたしは異郷にて過ぎ去った日々を思うだけなのです。嗚呼・・・


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by amselchen | 2008-08-15 05:05 | ZD1442