白と黒のバラード
ヘレン・メリルの唄にはNYのクールな夜風が吹いている。
両親はクロアチア移民で、ヘレンの本名はイェレナ・アナ・ミルチェティッチという。
いかにもバルカン風なのである。
あのあたり、スラブ、ギリシア、トルコの血が混ざり合う
独特な歴史文化なのであるが、ヘレンの唄にはそんなものは一切感じない。
ピュアなNYの夜風なのである。
とはいえ、未だその土地に足を踏み入れてはいないので
あくまで幻想のイメージなのだが・・・
ところがどうだ、同じ唄でもこの女が唄うとまるで感じが違う。
後にビリー・ホリデイとなったエリノラ・フェイガン・ゴフが
若すぎる黒人夫婦のもとでフィラデルフィアに生をうけたのは、ヘレンより15年前のことだった。
ご承知のとおりその人生は苦節に満ちたものだった。
一時は生活のため娼婦までしていたという
その経験の深みが彼女の唄の底辺を支えている。
彼女は決して田舎者ではなくイーストコーストのれっきとした大都会出身である
がしかし、そこに吹いているのはなぜかアメリカ南部の熱い乾燥した風のような気がする。
それはなぜなのだろうか・・・?
Don´t Explain
人生の最初のトンネルをぬけでようともがいている
まだそんなステップを踏む息子の後姿に
若く幼き日の自分をかいま見てしまったのであります・・・・
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by amselchen
| 2010-06-07 19:49
| Summicron-R 50