アムゼルくんの世界 Die Welt des Amselchens 

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遠ざかる秋


もう十月もおわりをむかえ、冬の気配は日増しに濃くなってゆきます。

ここ数日は、明け方めっけり冷え込みほぼ零度近くまでさがっているようです。

路上に駐車された車のフロントグラスが白く凍り付いているのでそれと知れます。


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華やかに色づいた林や並木もだんだんと葉を落とし、空もどんどん色を失ってゆきます。

この季節の移り変わるとき、それが地球の地軸の傾きによるものと知識では知っていても、感覚的には世界が衣装を替えているようにしか見えません。

そして自分が人としてを多く生き、齢をかさねるたびに、自己の体や精神も移り変わって行くことをますます知るのです。


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善きにせよ悪しきにせよ、こうして生きてきたのだ、そしてあとどれほど生きるかは知れないが、これまでどおり自分以外の世界やしがらみに流されながら生きてゆくのであろう、と自己の矮小な存在をしみじみ思うのです。

秋だから、といってしまえばハナシはおわってしまいますが、でもやはり少し立ち止まって人生の秋について考えてみるのも無駄ではないでしょう。


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できることならば、永遠の夏とはいわずとも、せめて実りある秋にとどまることができればなあ、と考える初老の男がここにいます。

冬の確実なおとずれを肌に感じながらそう思うのでした。
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by amselchen | 2008-10-30 22:29 | ZD25 Pancake

ひきはがされる時


季節の取り分というものがる

きちんと払うべきものはもっていかれる

思いきり遊んだ夏には

支払うべき利息さえある

秋はその利息はもちろん

元金さえごっそりと

ふところの底まで手をさしこみ

ねこそぎその取り分を

持ってゆこうとした。


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しばし待たれよ

僕にだって少しの元手を

残してはくれまいか?

またくる年の

支度金として

いくばくかのものを

置いていっても罰はあたるまい。


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うんにゃ、そうは行かんとよ

わしにはわしの暮らしというものを

立ててゆかねばならぬ義理がある

つまらん女房子供にだって

暮らしてゆく権利がある

やつらにとって、このわしの

稼ぎが唯一の頼りだと

どうか知ってくれたまえ

お気の毒だがここのところ

ちいと我慢をしてもらいたい。


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そう言って秋は

あるだけ持っていってしまった

後に残るは寂しげな

季節の爪あとのような

ねこそぎはがされた

時の姿であった。
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by amselchen | 2008-10-30 04:35 | ZD25 Pancake

葡萄の葉のいろづき


ドイツで初めてみてカンドーしたのが、家内の実家付近のブドウ畑の紅葉でした。

日本では、一部でワイン製造はされていますが、いちどもその紅葉のさまは見た経験がありませんでした。


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家内の実家がある地方は、フランケン・ワインの生産地です。またそこが赤ワインの北限でもあります。

それ以北の、たとえばモーゼルなどは白のみを生産しています。

今頃は、あちらでは一面の紅葉が郊外のブドウ畑で見られることでしょう。

そのさまを彷彿とさせてくれたのがこれでした。


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ある家の壁一面を覆うかのごとく成長した葡萄の木が色づいていました。

そういえば義兄の住む部屋のベランダにも葡萄がからみついて夏にはすずしい陰を、そしてこのころは甘くはないにしても野鳥がついばみにこれる実を成らせていることでしょう。


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葡萄の甘みを生み出すほどの陽光と、またほどよく葡萄の木々をひきしめる冬の寒さがあるような場所に住みたい、と思います。

今すむ場所のようにワインさえ産せずしかたなくビールを飲むような寒冷地では、働くのには都合がよくても生活を愉しむにはいささか差しさわりがある自然環境なのです。

欧州人の大部分にとって労働は苦しみであり、余暇こそが生活の本体なのですから、夏の長い午後を陽をあびながらゆったりとすごすのが悦びであり、陽のほとんど照らない冬場は気分はもう冬眠なのでした。

その季節がまもなくやってきます。
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by amselchen | 2008-10-29 03:57 | ZD25 Pancake

曇り空の下でも


やはり散歩がいい

せめてもの気晴らしがいい

今まで見えなかった木々や人や

様様な意匠をはぎとった

生の姿がちらりと

その背中を見せるかもしれない

あてどもないそんな思いを抱きながら歩く

足の裏がすこし

痒くなってくるまで歩く

行くあてなど決めない

ただぶらぶらと

しかし少し足早に歩く

暗い気分を吹っ切れるはずもないが

歩く間だけ忘れることもあるから

いつもの道とはちがった場所へ

踏み入れる時の

くすぐられるような好奇心

何も特別なものがあるわけでもない

普通の路地に

思いがけない誰かが待ち伏せしているわけもない


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高い場所でなる風の

音を小耳にしながら

野鳥の姿を追いかけることもある

そして

何事もなければそれがいちばんいい

家へ帰ってお茶でも飲もうか

そういって微笑む

いつもながらの散歩

曇りでも晴れでも

やはり散歩がいい


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by amselchen | 2008-10-28 04:23 | ZD25 Pancake

そうそう、それでも昨日は陽も差して


おだやかな週末ではあったのです。そして夏時間の最後をいろどるこんな景色もみせてくれました。


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上海でもわたしを慰めてくれたプラタナスの並木。日本語では「鈴懸けの木」。

大きく枝をはって夏は日陰をつくってくれる並木が、このころは美しく彩り、逝く季節をはげましているかのよう。


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パリの並木は激しく刈り込んでいて、それはそれで美しくはあるのですが、こちらでは自然と枝をのばさせているようです。


夏は緑のトンネルだった並木の木々が黄色くなってゆくのを、秋の長雨のなかで眺めていた上海の旧フランス租界。

あのころは、まさか自分がヨーロッパで暮らすことになろうとは考えてはいませんでした。


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そんなことまで思い起こさせるプラタナス。

わたしの一番思い入れのある植物のひとつです。
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by amselchen | 2008-10-27 05:20 | ZD25 Pancake

せめて花でも


前回、つい鬱陶しいものをお見せしたので、今回は罪滅ぼしに、花でも。


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以前にも紹介した家の庭の隅に咲く「キク」のようなものですが、マクロで撮ってみました。手持ちだったのでややブレてしまいました。

こうして間近にせまった冬をむかえ、なんとか明るいものを撮影してゆきたいとは思っています。


そしてこれからはいよいよ野鳥撮影の季節の到来です。

今年はE-520があるので楽しみです。とはいえレンズはKマウントのタムロン70-300mmを使用するだけなのですが、でもまあZD70-300とそう大差はないはず、と踏んでいるのです。

たとえ暗いレンズでも600mmの焦点距離がどれほどの力を発揮してくれるのか。まあ庭に来る野鳥たちなら十分いける、とは思うのですが・・・

まあ、ポジテイヴに考えましょう、何事も、ね。
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by amselchen | 2008-10-27 04:06 | Tamron SP90 2.5

はじまった冬時間


といっても、夏場一時間すすめていた時計の針をもとにもどしただけなんですが。いわば冬時間が本来の時間。

この日、十月最後の日曜日、夜中の三時に針を二時にもどすのだとか、というのはそのころに起きていて時計を眺めていたことがないので、どうもそうらしい、と知るのみなのです。

朝起きたら、電波時計もPC内の時計もちゃんと一時間遅くなっていました。

それでもそれは季節の移り変わりの表徴であるわけで、「ああ、いよいよか」、という感慨をもつのです。そして毎年くりかえすことながら、冬時間っていやなもんですね。

だって、こんな天気がつづくのですから、まあみてください下の画。

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これが今日の午後四時半くらいのようす。今日は朝からずっと曇り時々雨、という天気でした。

それでも一日中家にこもっていても仕方がないのでいつもと同じ時間に撮影散歩にでました。

しかしAモードで絞り開放にしても1/40秒、それじゃあブレて画は撮れません。しかもWBは「曇り」、それでも不自然な色。

そこでSモードにして1/100秒、F値が点滅して警告するのを無視して、しかし露出補正を2/3あげて撮りました。これで見た目と同じ色になりました。

しかしその色たるや、こんな鬱陶しいものなんです。


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ううむ、これから半年の暗い季節をどうしてうっちゃって暮らそう、それがこの地に住む人々の頭の大きな部分を占めるテーマなのです。

・・・嗚呼・・・(最近、ため息ばかり・・・)
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by amselchen | 2008-10-27 03:46 | DA40 F2.8 Limited

今夏さいごの夕焼け


今夏、といっても夏時間のこと。季節はもうまえから述べているようにすでに晩秋です。

この週末に、冬時間に切り替わるので、来週からもう気分はいやな冬です。

今日はしかも雨、いつもの散歩撮影はお休み。

そこで前回撮って出し惜しみしておいたこれを、エイッ。


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夕焼けは、ドイツ語で<Abendrot>(夕の赤)といいますが、これは赤、というより<Rosa>(ばら色)でしょうか?

世界も一瞬、時間を惜しむかのような彩でした。

これからは、うすどんよりとした灰色の季節、毎年のこととはいえ、鬱陶しいことです。
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by amselchen | 2008-10-25 01:36 | Sigma 17-70/2.8-4.5

薄闇の中の散歩


日課である撮影をかねた夕方の散歩も、いまはもう薄闇の中で終えるようになりました。

シグマの標準ズーム17-70mmは、広角側でF2.8の明るさですから、少しくらいの暗さでは平気です。また、このレンズは空と雲の描写が優れているようで気に入っています。

またこれはペンタックスKマウント用なので、とうぜんK100Dをもちだすことになります。


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K100Dは、軽量とはいえませんが小型ではあり、6MPと画素がすくなくその分高感度です。

夏のE-520購入からは出番がすくなくなりましたが、それでもこのシグマの名玉やペンタックス・リミテッド・レンズ(今はDA40のみ)を使用するときには「替えカメラ」としてなくてはならない道具です。

とくにZD25パンケーキとの比較で、DA40パンケーキをもちだしたくなりました。


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今回のものは、まだシグマ・17-70mmです。
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by amselchen | 2008-10-24 03:40 | Sigma 17-70/2.8-4.5

夕暮れの水辺


いつも散歩は、裏の池を一回りします。といっても、水辺に近寄れるのは一箇所だけ。

それで、いつも似通った画になりがちです。

今日の水面はとくに穏やかに静まり返っていました。

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このブログを開始した夏至のころは、こんな風に空と水の色合いを見せたのはほぼ夜の十時近くなっていたものです。

第一回目の写真をご参照ください。<夏至から始まる



今は、六時過ぎでもうこんな風情です。


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冬至のころとなれば、三時半でももっと暗いのです。

嗚呼・・・
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by amselchen | 2008-10-23 06:52 | Sigma 17-70/2.8-4.5