葡萄の葉のいろづき
ドイツで初めてみてカンドーしたのが、家内の実家付近のブドウ畑の紅葉でした。
日本では、一部でワイン製造はされていますが、いちどもその紅葉のさまは見た経験がありませんでした。
家内の実家がある地方は、フランケン・ワインの生産地です。またそこが赤ワインの北限でもあります。
それ以北の、たとえばモーゼルなどは白のみを生産しています。
今頃は、あちらでは一面の紅葉が郊外のブドウ畑で見られることでしょう。
そのさまを彷彿とさせてくれたのがこれでした。
ある家の壁一面を覆うかのごとく成長した葡萄の木が色づいていました。
そういえば義兄の住む部屋のベランダにも葡萄がからみついて夏にはすずしい陰を、そしてこのころは甘くはないにしても野鳥がついばみにこれる実を成らせていることでしょう。
葡萄の甘みを生み出すほどの陽光と、またほどよく葡萄の木々をひきしめる冬の寒さがあるような場所に住みたい、と思います。
今すむ場所のようにワインさえ産せずしかたなくビールを飲むような寒冷地では、働くのには都合がよくても生活を愉しむにはいささか差しさわりがある自然環境なのです。
欧州人の大部分にとって労働は苦しみであり、余暇こそが生活の本体なのですから、夏の長い午後を陽をあびながらゆったりとすごすのが悦びであり、陽のほとんど照らない冬場は気分はもう冬眠なのでした。
その季節がまもなくやってきます。
by amselchen
| 2008-10-29 03:57
| ZD25 Pancake