見上げれば哀しみあふれ
その日は、入院してから八週間めの父の容態が
いよいよおもわしくなくなった翌日だった。
前夜病院に泊まったわたしのかわりに
弟が病院につめてくれるというので
わたしは早めに帰宅した。
途中ふと古代ハスで有名な公園に立ち寄った。
一番日当たりのいい、いつものベンチに腰を下ろし
柔らかな陽射しを顔に浴びながら目を閉じていた。
ふと見上げると
青い空からしんしんと降り注ぐ
慰めとも、いたわりとも思える
誰かの哀しみが
わたしに沁み込んで来たのだった。
あとになってみれば、それは父の末期の日の
一日前にあたっていた。
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by amselchen
| 2011-01-21 03:24
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